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PMS・PMDDへの対処について

2026.05.04

毎月の気分の波は、性格ではなく医療でケアできます

生理が近づくたびに、心が壊れそうになる。そんな経験をしている方が、あなたの周りにも、そしてあなた自身の中にも、あるかもしれません。

「また今月もこの時期が来た」と憂鬱になりながら、それでも誰にも言えずに一人でやり過ごしてきた。家族に八つ当たりしてしまって、後で自己嫌悪に陥る。仕事中に突然涙が出てきて、何とかトイレに駆け込んだ。そんな日々が、毎月毎月、繰り返されている。

でも、これはあなたの性格が弱いからでも、心がひ弱だからでもありません。PMS(月経前症候群)やPMDD(月経前不快気分障害)は、ホルモンバランスの変化によって引き起こされる、れっきとした医療的なケアが必要な状態です。あなたがずっと我慢してきたその苦しさには、ちゃんと名前があります。

この記事では、PMSとPMDDの違いや症状の特徴、そして毎月の波とどう向き合っていくかについて、一緒に考えていきたいと思います。

1. PMSとPMDDは、どう違うのでしょうか

生理前に体や気持ちがつらくなる経験は、月経のある女性のおよそ7〜8割が感じているといわれています。これをPMS(月経前症候群)と呼びます。頭痛や浮腫み、眠気、イライラなど、さまざまな症状が生理の3〜10日ほど前から始まり、生理が来ると落ち着いていくのが特徴です。

一方でPMDD(月経前不快気分障害)は、PMSの中でも特に精神的な症状が強く現れ、日常生活や人間関係に大きな支障が出る状態を指します。

PMDDの症状は、こんなふうに現れます

PMDDで見られる主な症状

  • 🌧️ 急に悲しくなる、涙が止まらない、絶望的な気持ちになる
  • 🌧️ 些細なことで激しくイライラし、怒りを抑えられない
  • 🌧️ 強い不安感や緊張感が続き、何も手につかない
  • 🌧️ 自分のことが嫌いになる、強い自己嫌悪に陥る
  • 🌧️ 集中できない、何もやる気が起きない、家から出られない
  • 🌧️ 乳房の張り、頭痛、体のだるさなど身体的な症状も重なる

これらの症状が毎月繰り返し現れ、しかも生理が始まると和らいでいく。そのパターンこそがPMDDの大きな特徴です。PMDDは米国精神医学会の診断基準にも記載されており、うつ病に近い精神症状を引き起こす疾患として、医療的な対応が必要とされています。

2. 「毎月のことだから」と我慢し続けることの危うさ

厚生労働省の調査では、PMS・PMDDの症状があっても「我慢している」と答えた方が4割近くにのぼります。「どうせ毎月のこと」「みんなこのくらい辛いはず」「病院に行くほどでもない」そう思い込んで、一人で抱えてきた方が多いのです。

でも考えてみてください。毎月1週間、心が壊れそうになる。それが閉経まで何十年も続く。それは決して「仕方のないこと」ではありません。

「また私がおかしいのかな」と自分を責めてきたあなたへ。
おかしくなんかない。あなたは、毎月ちゃんと戦ってきた。

受診をためらってしまう理由

「婦人科は敷居が高い」「精神科に行くほどのことかな」「仕事が忙しくて時間が取れない」。受診に至らない理由はいくつもあります。PMDDは婦人科でも心療内科・精神科でも相談できますが、どちらに行けばいいか迷ってしまう方も少なくありません。

また、毎月繰り返す症状の中で、つらい時期にこそ外出や受診が難しくなる、という現実もあります。「予約を取ろうと思った日がちょうど一番しんどい時期だった」ということは、よくある話です。

🌈 まず知っておいてほしいこと

PMDDは、適切な治療を受けることで症状を和らげることができます。抗うつ薬の一種(SSRI)や低用量ピル、漢方薬など、その方に合った治療法があります。「一生この波と戦い続けるしかない」ということは、決してありません。

3. 治療や支援の選択肢について

PMS・PMDDへの対処は、大きく分けて医療的な治療とセルフケアの両面から考えることができます。どちらか一方だけではなく、自分の状況に合わせて組み合わせていくことが大切です。

医療的な対処の例

  • 🌿 SSRIなどの薬物療法(うつ症状・不安感を和らげる)
  • 🌿 低用量ピルによるホルモンバランスの安定
  • 🌿 漢方薬による体質からのアプローチ
  • ☀️ 認知行動療法(ものの見方・行動パターンを整える)

セルフケアとしては、症状が出やすい時期を把握するために生理周期を記録する習慣をつけること、カフェインやアルコールを控えること、無理のない運動や十分な睡眠を心がけることなどが助けになることがあります。ただし、症状が重い時期には「セルフケアをする気力すら湧かない」ということも珍しくありません。そんなときこそ、誰かに支えてもらうことが必要です。

訪問看護という選択肢

精神科訪問看護は、看護師がご自宅を訪問してケアやサポートを行うサービスです。「一番つらい時期に、病院まで行けない」という方にこそ、頼ってほしい支援です。

毎月の気分の波に合わせて訪問のスケジュールを組むこともでき、症状がひどくなる前の時期からかかわりを持つことで、最もつらいピークをより安全に乗り越えるサポートができます。また、「今の状態を主治医に正確に伝えられない」という方に寄り添い、医師との橋渡し役を担うこともあります。

4. 毎月の波に、一人で立ち向かわなくていい

生理前のあの時期が近づくと、体より先に心がざわつき始める。そのつらさを、ずっと一人で受け止めてきたあなたの強さは、本当のことです。でも、これからはその強さを、我慢に使う必要はありません。

「毎月のことだから」と一人で我慢し続ける必要は、もうありません。サポートを受けながら、波の中でも自分らしく生きていくことができます。

季節の変わり目のように、毎月やってくる波。でもその波に、一緒に乗ってくれる人がいれば、流されるだけではなくなります。大切なのは、「助けを求めていい」と自分に許可を出すことです。

まとめ

PMS・PMDDは、性格や意志の弱さとは無関係です。ホルモンの変化に脳や体が強く反応することで起きる、医療的なサポートが必要な状態です。そして、適切な治療や支援を受けることで、毎月の波をずっとおだやかにしていくことができます。

訪問看護ステーションリスタでは、精神科に特化した看護師が在籍し、一人ひとりの状況に合わせたケアや支援を行っています。少しでも気がかりなことや不安があれば、いつでもお声がけください。

📚 参考資料

  • 月経前症候群(PMS)/月経前不快気分障害(PMDD)チェック(女性の健康推進室 ヘルスケアラボ・厚生労働省研究班監修)詳細はこちら
  • 月経について|働く女性の心とからだの応援サイト(厚生労働省委託事業)詳細はこちら
  • 月経前症候群(PMS)に悩まされて|こころの耳(厚生労働省)詳細はこちら
  • 月経前症候群・月経前不快気分障害に対する診断・治療指針(日本産科婦人科学会 女性ヘルスケア委員会・2023-2024年度)詳細はこちら

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