訪問看護・在宅看護におけるアセスメントのポイントとは?シートの活用方法についても解説
2025.01.30訪問看護・在宅看護におけるアセスメントは、利用者さまの理解と質の高いケアを提供するために不可欠です。
この記事を読んでいる方の中には、病院でのアセスメントとの違いがわからない、訪問看護におけるアセスメントの視点を知りたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、アセスメントの4つの視点とアセスメントシートの活用について解説します。
訪問看護・在宅看護のアセスメントに悩んでいる方は参考にしてみてください。
訪問看護・在宅看護のアセスメントにおける4つの視点
まず、訪問看護でのアセスメントの視点を身体面・精神面・住環境・家族の4つに分けて解説します。
一般的に、身体面・精神面のアセスメントは病院で働く看護師も行いますが、住環境・家族や協力者の視点は訪問看護ならではといえるでしょう。
身体面
身体面でのアセスメントに必要な情報の一例として以下が挙げられます。
・バイタルサイン
・疼痛の有無
・皮膚の状態
・食事の状況
・排泄の状況
・服薬状況 など
既往歴や現病歴をもとに、追加で必要な情報があれば情報収集しましょう。
精神面
精神面では、以下の情報をもとにアセスメントします。
・利用者さまの言動、スタッフへの関わり方
・精神症状
・前回の訪問から、精神状態に変化を与えるような出来事の有無 など
現在の利用者さまの精神的な状況や問題点を把握し、改善に努めます。
住環境
住環境について確認すべき情報の一例は以下の通りです。
・独居か、同居している家族はいるか
・間取りや移動の際に障壁となるものがないか
・冷暖房を使用しているか
・医療・介護用品が適切に管理、使用されているか など
利用者さまが在宅で安全に過ごせるか、改善できる点はないかアセスメントしましょう。
家族や協力者
家族や協力者についての情報は、在宅で療養できるかどうかや、安全に過ごせるかに関わるため重要な視点です。
・家族構成
・生活や闘病を支えてくれる家族や協力者はいるか
・家族の状況
・家族との関係性 など
家族構成だけでなく、家族の健康状態や協力体制についても情報収集できるとよいでしょう。
訪問看護では特に、急変リスクや、次回訪問までに安全に在宅での生活が可能かといった視点も大切であり、アセスメントの際に予測して考える必要があります。
訪問看護におけるアセスメントシートの活用方法
次に、訪問看護でのアセスメントシートについて解説します。
訪問看護におけるアセスメントシートは、利用者さまや家族との最初の面談時にケアマネージャーが作成するケースが一般的です。
利用者さまの基本情報や心身の状況、環境などが記入されており、初回訪問前の情報収集にも大いに活用できます。
訪問時間は限られているため、あらかじめアセスメントシートで情報を確認し、訪問時にさらに得たい情報を洗い出しておきましょう。
訪問看護師として働きながらアセスメント力を習得することも可能
訪問看護のアセスメントは、身体面、精神面、住環境、家族や協力者の4つの視点から行われ、利用者さまの全体像を理解することが大切です。
限られた訪問時間の中で、急変リスクや在宅生活の安全性を予測し、質の高いケアを提供するには、アセスメントシートの活用を含め事前に情報収集を行い、訪問時に必要な情報を明確にしておくとよいでしょう。
訪問看護の現場を通して実際にアセスメントについて学びたい方は、転職するのも選択肢の1つです。
興味のある方は、『訪問看護ステーションリスタ』へお気軽にお問い合わせください。